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Science News > オルトメトリクス: 論文の社会的注目度を評価する

オルトメトリクス: 論文の社会的注目度を評価する

インパクトファクターは論文の指標ではない

「論文の評価指標はインパクトファクターである」と考えているのであれば、それは全くの誤りです。なぜならインパクトファクターは「学術雑誌」に対する指標であり、「個々の論文」に対する指標ではありません。

しかし「高インパクトファクターの学術雑誌に掲載された論文は価値が高い」と見なされることが多いのも事実です。研究費の申請や求人への応募では、論文そのものではなく、掲載された学術雑誌で評価されてしまうこともしばしばあります。

インパクトファクターは学術雑誌の指標であり、個々の論文の被引用回数の平均値でしかありません。被引用回数の高い論文が過小評価されることもあれば、逆の場合もあります。そのため、論文そのものを評価する指標を取り入れるべきだという声が研究者から出ています。

論文を評価するオルトメトリクス

論文そのものの評価指標として近年注目されているのが「オルトメトリクス(altmetrics)」です。「新しい、代替の」という意味のalternativeと、「指標」という意味のmetricsを組み合わせた造語です。

オルトメトリクスの特徴は、インターネットの特性を最大限に活用しているところです。従来の被引用回数に加え、論文のダウンロード数やページビュー数、ブログやニュースサイトなどのWebページからの被リンク数、さらにTwitterやFacebookといったSNSのコメント数も加味することで、論文の注目度を数値化します。

これらの特性によって、従来のインパクトファクターでは評価できなかった論文レベルあるいは著者レベルの評価が可能になると言われています。また、論文のダウンロード数やSNSのコメント数などは、ほぼリアルタイムで計測できるため、即座に反応を可視化できるという利点もあります。

すでに、オルトメトリクスを計測するサービスがいくつか登場しています(AltmetricやImpactStoryなど)。また一部の学術雑誌の電子版では、論文のページビュー数やSNSのコメント数などを表示する機能があります。

オルトメトリクスの問題点

しかしオルトメトリクスにも問題点が指摘されており、特にSNSのコメント数を採用することについては意見が分かれています。SNSのユーザーは研究者以外が圧倒的に多く、論文の内容を正確に把握していないコメントも取り入れることについて疑問視されています。またSNSのユーザー数は日々増加しているため、発表時期が異なる論文を公平に比較することができないとされています。

さらに、議論を呼ぶ論文ほどSNSやブログなどに引用されやすいという特徴があります。そのため、オルトメトリクスは社会的注目度を見ているに過ぎず、真に科学的価値を計る指標としては適切でないという反対意見が根強くあります。

しかし、研究成果あるいは研究者を公平に評価するための指標が求められているのは事実です。そのためオルトメトリクスは、インパクトファクターを完全に置き換えるというよりも、インパクトファクターと組み合わせて利用するのが理想的という見方もあります。インパクトファクターで「掲載された雑誌の科学的価値」を、オルトメトリクスで「論文そのものの社会的注目度」を見るようになれば、より多様な評価ができるのかもしれません。


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