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投稿先を見つけるヒント集のWebサイト「Think. Check. Submit.」

オープンアクセス(OA)ジャーナルが急増している現在、論文の投稿先をどこにするか、研究者にとって悩ましい問題となっています。自分の研究にとって最適な投稿先を見つけるためのヒント集であるWebサイトが「Think. Check. Submit.」です。

ジャーナル業界全体の現状や課題を知ることから始まる

Think. Check. Submit.は、「Think(検討)」、「Check(確認)」、「Submit(投稿)」というページに分かれています。「Think(検討)」では、ジャーナル業界全体の現状や課題などを見ることができ、「Check(確認)」では投稿先の候補となっているジャーナルが信頼できるものか、チェックリスト形式で確認することができます。そのチェックリストのすべての質問、もしくはほとんどの質問に「はい」と答えられた場合のみ、そのジャーナルに「Submit(投稿)」すべきとしています。

Webサイトは英語ですが、画面上部の「Languages」で「Japanese」を選択すれば、「Think(検討)」、「Check(確認)」、「Submit(投稿)」を日本語で読むことができます。

急増するOAジャーナルの対応として

Think. Check. Submit.というWebサイトが登場した背景には、急増するOAジャーナルに出版業界の対応や研究者の知識が追いついていないという現状があります。

オンライン限定かつ購読料が無料というOAのスタイルが広がっていますが、論文を投稿するときの懸念が論文掲載費です。OAジャーナルの中には、論文掲載費を得たいがために、十分な査読をしないで掲載数を増やすことを優先する「ハゲタカジャーナル」と呼ばれるものもあります。当然、ハゲタカジャーナルの信頼性は低く、そのようなジャーナルに論文が掲載されても多くの人の目に止まることはありません。掲載論文も「査読がされていないため品質は保証されていないだろう」と思われてしまいます。

ハゲタカジャーナルの対策の一つとして、真っ当なジャーナルに分類されるホワイトリストの条件をまとめたものがThink. Check. Submit.の中の「Check(確認)」です。この活動の出資にはSpringer Nature、BioMed Central、Directory of Open Access Journals(DOAJ)などが参加しています。出版業界が研究者に正しい情報を提供し、健全な論文投稿環境を作り上げようとする意思の表れといえるでしょう。