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エディターによる一次審査のポイントは?

論文を投稿したとき、まず最初に読むのがエディターです。エディターはカバーレターやアブストラクト、そして本文を読んで、査読に回すべきか判断します。これは査読前審査あるいは一次審査と呼ばれています。一次審査の段階でリジェクトあるいは書き直しされることもしばしばありますが、何がポイントになるのでしょうか。

一次審査における3つのポイント

一次審査におけるポイントは下記の3つです。
(1)ジャーナルの対象となる内容か
(2)十分な質の英語となっているか
(3)投稿規約を満たしているか

(1)ジャーナルの対象となる内容か
ジャーナルの領域や想定読者に合った内容かどうかです。これらの情報はジャーナルのウェブサイトに記載されています。また、ジャーナルに掲載された過去の論文を見れば、大まかな傾向をつかむことができます。

(2)十分な質の英語となっているか
英文のタイプミスや文法のミスがあると、査読に回される可能性が低くなります。単語や文法に問題がなくても、論旨が整理されてないなど、わかりにくい文章も同様です。また、英語圏で嫌われる言い回しにも注意が必要です。例えば、同じことを繰り返し説明することについて、日本語圏では強調効果となりますが、英語圏では冗長な表現と見なされるため、避けなくてはいけません。

(3)投稿規約を満たしているか
タイトルの文字数、全体のページ数、参考論文の数や書き方、図表の枚数などがあります。これらは論文全体の構成に影響することなので、論文執筆前に必ず投稿規約をチェックしなければいけません。

上記3つのポイントは著者が最低限守るべきルールですが、一次審査にどれだけ時間をかけるかは、ジャーナルによって異なります。吟味しているジャーナルもあれば、最小の審査としているところ、アウトソースしているところもあります(弊社に委託されている学会もあります)。

カバーレター、アブストラクトは簡潔かつ興味をもたせるように

上記のポイント以外に、カバーレターやアブストラクトにも注力する必要があります。実際、カバーレターだけを読んで内容的に適さないと判断されることや、アブストラクトやイントロの一部だけを見て、英語にミスがある、あるいは英文がわかりにくいという理由で一次審査に落ちることもあります。

カバーレターは、エディターが最初に読むものです。その論文の新規性は何か、そのジャーナルに載せる価値がどこにあるのか、簡潔かつ興味をもたせるように書くよう心がけます。またアブストラクトは、多くの研究者が最初に目を通す部分であり、その論文に読む価値があるかを瞬時に判断するための材料です。明確で正確な表現にまとめましょう。

校正を受けた上で投稿したのに、「英語を母国語とする科学者にチェックしてもらい、再投稿してください」というコメントをもらうかもしれません。その場合には、英語自体のミスではなく、英語論文の書き方そのもの(論旨のまとめ方など)を指摘している可能性があります。
例として、表に記載されたデータを本文に繰り返し記載していると、英語自体に問題が無くても「英文をNativeに見てもらいなさい」という内容のコメントを受けることがあります。そのときには、まず日本語で論旨の明確な論文に整理し直し、英文化し、Nativeチェックを受けた上で再投稿してください。