医学論文の書き方マニュアル-35:英語論文でのフォーマルな表現
英語の学術論文では、フォーマルな文体が求められます。そのため、口語的な熟語(句動詞)を避け、より正式な単語に置き換えることが推奨されます。特に、日常的な表現のままでは論文の洗練度が低下し、専門性が損なわれる可能性があります。
頻繁に使用される句動詞と、それに対応するフォーマルな表現
口語的な表現(句動詞) | フォーマルな表現 |
---|---|
調査する: look into | investigate, examine |
考慮する: think about | consider |
提案する: come up with | propose, suggest |
述べる: point out | indicate, state |
実行する: carry out | conduct, perform, implement |
~に影響を与える: have an effect on | affect, influence |
~を強調する: point up | emphasize, highlight |
~を構成する: make up | constitute, comprise |
~を減らす: cut down on | reduce, decrease |
~を増やす: step up | increase, enhance |
削減する: cut down | reduce |
駆除する: get rid of | eliminate |
廃止する: do away with | abolish |
学術論文では、フォーマルな語尾を使用することで、文章がより洗練され、専門性が高まります。特に、査証者や読者にとって明確で権威のある印象を与えるため、これらの表現を積極的に活用しましょう。
Coffee Break
和製英語はついそのまま使ってしまいがちですが、ちょっとした違いで意味が通じなくなったり、誤解されたりすることもあります。
まず、日本語でよく使われる「マンツーマン(man to man)」という言葉についてご紹介します。たとえば、「マンツーマンの英会話レッスンを受けています」と日本語では言いますよね。
この場合、英語ネイティブが使うのは、
👉 “one-on-one lesson” や “private lesson”です。
“man to man” という表現自体は英語にもありますが、通常は「男性同士で真剣に向き合う」ような場面(例:”have a man-to-man talk”=腹を割って話す)で使われる表現なんです。
つぎに、日本では、会社勤めの人を「サラリーマン」と呼びますよね。
でも実は、”salaryman” という英語は、英語圏ではほとんど使われていません。
ネイティブスピーカーは、以下のような表現を使います:
•office worker(事務職・オフィス勤務の人)
•company employee(会社員)
たとえば、❌ He is a salaryman.✅ He works for a company.✅ He’s an office worker in Tokyo. と言います。
最後に、ほとんどの日本人が「英語だ」と思っているであろう言葉、「コンセント」
最後に、「コンセント(電源の差込口)」ですが、英語の “consent(同意)” とは全くの別物です。
👉 outlet(アメリカ英語)
👉 socket(イギリス英語)
「スマホの充電したいんだけど…」という時に、
✅ Do you have an outlet I can use?
と言えば自然です。
和製英語は、意味が全然違う単語に化けてしまうことがあるので要注意!他にも「ホッチキス」「リモコン」「オーブントースター」などいろいろあります。
ネイティブとの会話で「?」となる前に、正しい表現を覚えておきましょう。